普通身の回りにある物質には電気抵抗があります。 ゴムやセラミックなどは抵抗が大きく電気を通しません。 電気をよく通し、電線などに用いられる銅や銀にも 抵抗は存在し、電気を流すとその一部のエネルギーが熱として 失われていきます。超伝導とは、この電気抵抗が0になる現象のことです。 多くの金属は、温度を数K(約−270℃)程度まで下げると、超伝導状態に 転移します。超伝導状態になった物質は電気抵抗を持たず、エネルギーのロスなく 電気を伝えることができます。

超伝導の性質はこれだけではありません。超伝導状態にある物質には磁場が入りこまない という特性もあります。これをマイスナー効果といいます。この効果を使って、磁石の上に 超伝導体を浮遊させることができます。下は実際の写真です。

写真の中央に浮いているのが超伝導状態にある超伝導体です。その下にある銀色のものが 強力な磁石(ネオジム磁石)です。

今回の展示では、超伝導体のピン止めリニアモーターカーを展示します。超伝導体が磁石 のレールの上を浮遊しながら走ります。

東京大学工学部 物理工学科 計数工学科 有志

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